第41回京都教育懇話会例会は、2017年8月2日(水)18:00より、<日本の未来と人づくり>文化庁の移転に思う~21世紀のルネサンスは京都から~Culture Nippon世界に発信、と題し、門川大作氏(京都市長)をお招きし、漢検 漢字博物館・図書館(漢字ミュージアム)多目的室にて開催いたしました。

 

 

髙坂 節三氏(日本漢字能力検定協会 代表理事 会長兼理事長)のご挨拶のあと、門川市長の講演が行われました。

最初に、「食育・服育・住育」についてのお話をいただきました。それぞれに例をあげながら、裏側に自然との共生や相手に対する気遣いがあり、それらが文化として現在に残っていることを教えていただき、「衣・食・住」の大切さを改めて感じました。

また、京都は仏具・神具、焼物、織物、染物、伝統建築など「ものづくり」の町でもありますが、そこには感性・匠の技・智恵が継承・創造されており、それらがひとづくり、まちづくりにつながっていることを伝えられ、会場の皆様もうなずきながら話を聴いておられました。時折混ぜられるユニークな発言に、会場では多くの笑顔が見られました。

 質問では、参加した高校生から「京都の強みはよく分かりましたが、弱みはどこにあるのでしょうか」という率直な質問が出ました。門川市長は、その質問に対して、「そういう視点が大事。素晴らしい質問です。」と高校生の質問を賞賛した後、回答され、高校生も嬉しそうな表情を浮かべていました。

最後に、来賓として、松坂 浩史氏(文化庁地域文化創生本部 事務局長)よりご挨拶をいただき、約1時間の講演は終了いたしました。

参加者からは、「ぜひ続きが聴きたい」「とてもわかりやすい内容だった」「洗練されたお話で講演時間が短く感じられた」「福祉が最高の文化である。の言葉が印象に残った」「今日の講演で文化とは、人としての生き方だと強く感じました」「京都のすばらしさは再認識したが、それを次の世代にどうつなげていくのか、若い人の育成をどう進めていくのかをもう少し聞きたかった」「京都の強いところ、弱いところが理解できた気がします」「市民ボランティアにも“力”をそそいでいきたい」「これからも思いやりやまごころを大切にしていきたい」などという感想が寄せられました。

 

今回の講演には社会人や教職員・学生、関係者など合わせて約110名にご参加いただきました。ありがとうございました。