<日本の未来と人づくり>
激変の国際情勢を読み解く
~次世代はその目を世界に開け~

 新型コロナ禍で私たちの生活環境は一変しました。このパンデミックの収束が見えない中、ウクライナ危機の顕在化に伴い地政学リスクを巡る外交・安全保障論議が各国で高まり、国際社会の混乱に一層拍車が掛かっています。疫病と戦乱のダブル危機を迎えた令和4年の世界は歴史の転換期にあり、戦後世界の平和や繁栄を支えた枠組みが大きく変貌し、政治力学やイデオロギー重視の時代が到来した、と多くの識者が見ています。そこで夏の例会は京都大学大学院法学研究科教授の中西寛氏をゲストに招き、「激変の国際情勢を読み解く~次世代はその目を世界に開け~」と題し、開催します。明晰な知性で戦後日本の外交政策に多大な足跡を残した高坂正堯氏(故人)に師事した国際政治学者である中西教授に、混迷の世界情勢を読み解いて頂きながら次世代の教育、人づくりはどうあるべきか、考える機会にしたいと思います。

講師

京都大学大学院 法学研究科
教授 中西 寛 氏
profile
1962年大阪府生まれ。京都大学法学部卒。同大学大学院修士課程修了、米シカゴ大学歴史学部留学。京都大学法学部助教授、文部省在外研究員(英国・豪州)などを経て、2002年4月から現職。この間、京都大学公共政策大学院長、日本国際政治学会理事長などを歴任。専門は国際政治学。『国際政治とは何か』(中公新書、2003年、読売・吉野作造賞受賞)『戦後日本と高坂正堯』(中央公論新社、共編著 2014年)他著書多数