<日本の未来と人づくり>
自律型人材育成のヒント ~同調圧力の正体と、これから求められる個のあり方と組織のあり方~
日本では人口減少や生産性の低さなどの解消のためにイノベーション、ダイバーシティ、働き方改革、が声高に叫ばれる一方で、前例踏襲、進まない女性活躍、働かないオジサン問題、また、コロナ下における自粛警察やレストラン問題、ネット上での誹謗中傷による袋叩き、など新たな同調圧力といえるような事例も出ていわば「令和版何もしない病」に罹患しているともいえる状況が起きています。
また、学校現場でも、主体的な学び、失敗を恐れないチャレンジ、などを推進しようとしている一方、普段の授業でも目立つことを極度に恐れ、挑戦よりも受験勉強に専念するほうが「得」と考える生徒や、同調圧力による息苦しさを感じ、学校以外に学びの場を求める子どもたちも増加の一途をたどっています。これらは多くの日本人が自己利益と保身のために現状を変えようとしないほうが得だという「消極的利己主義」に陥っていることの現れであり、とりわけ中高生・大学生のチャレンジ精神を妨げる大きな要因ではないかと考えています。
そこで、73回例会では組織で起こる同調圧力を長年研究されている同志社大学の太田肇教授をゲストに招き、「自律型人材の育成」を基本テーマに開催します。組織や人材成長を妨げるといわれる同調圧力についての現状認識、その対処策や良事例についての最新情報を知り、同調圧力を超えてこれから求められる組織や個の新たな「あり方」を備えた「未来の人づくり」のために何ができるのか、を議論し深める場になればと考えています。
講 師
同志社大学政策学部教授
同大学院総合政策科学研究科教授
太田 肇 氏
兵庫県出身。同志社大学政策学部・同大学院総合政策科学研究科教授。神戸大学大学院経営学研究科修了、京都大学博士。日本における組織論の第一人者として著作のほか、マスコミでの発言、講演なども積極的にこなす。『「自営型」で働く時代』(プレジデント社2023年)のほか、『何もしないほうが得な日本』(PHP新書、2022年)、『日本人の承認欲求』(新潮新書、2022年)など著書約40冊。『プロフェッショナルと組織』で組織学会賞、『仕事人(しごとじん)と組織』で経営科学文献賞、『ベンチャー企業の「仕事」』で中小企業研究奨励賞本賞を受賞。
開催日時
2024年 11月 28日(木)18:00~20:00(講演/質疑応答)
会 場
立命館朱雀キャンパス 1階 多目的室
(京都市中京区西ノ京朱雀町1番地)
参加申込
参加無料・事前申込制(先着順) 定員100名