第32回京都教育懇話会は、2015年3月19日(木)、京都市産業技術研究所理事長の西本清一氏を講師にお迎えし、京都市産業技術研究所内多目的ホールにて開催いたしました。

藤田裕之京都市副市による開会ご挨拶のあと、前半は西本清一氏による基調講演が行われ、全体の司会は京都教育懇話会学生部員が務めました。

講演の様子

講演の中で西本氏は、西島安則先生をはじめ恩師の先生方とのエピソードを交えながら、徹底的に対話をすることの重要性や、国語力の大切さを語られました。また組織力のお話では、アメフトのチーム編成にたとえられ、「組織の力は個々の構成員が固有の役割を果たしたときに最大がする。これは、日本人がなかなかできないこと。」や、「英語で話すだけでは注目してはもらえない。英語で何を話すかが重要である」など様々なお話を語っていただきました。

後半は西本氏と、京都教育懇話会運営委員でありツナグラボ代表の中西將之氏との対談と質疑応答が行われました。“若者が必要とする力とは何か”という質問に対し、「ムダといわれているものが自分に必要なもの。教養は大切。キーワード周辺まで勉強することが必要で、本当はその中にヒントがある。また、色に染まるということがグローバリゼーションではない。腑に落ちるという所まで進んでいるのか、ちゃんと咀嚼していくということが大切。」と応えらました。

講演風景web用 参加者からは、「西本先生の光・色のお話から、脳・禅といろいろな事柄におよび、興味深かった」「人類の幅広い“智”の重要性を学んだ」「技術者であっても対話・コミュニケーションが大切であり、その手段である“言葉”の教育が非常に重要であることがわかりやすく再確認できた」「何も結論を求めることなく対話することの大切さを感じた。様々なことを考えることのヒントを多くいただいた」「西本先生のお話をもっと聞きたかった。次回があることを望む」などの感想が寄せられました。

今回の講演会には学生や社会人など合わせて約60名が参加し、大盛況のうちに終了いたしました。

対談風景web用